グリコヘモグロビンの種類
グリコヘモグロビンとは、ヘモグロビンがグルコースと生体内で非酵素的に共有結合した糖結合血色素のことです。グリコヘモグロビンは、糖の結合部位と数により多種存在するので、測定に当たっては何を測定するかを特定する必要があります。
HbA1c測定の対象物質
NGSPとMono-Sとでの測定ではHPLCで得られる一画分を測定対象としていて、そこには物質的定義がありません。かつてのJDS測定もNGSPとMono-Sと同様でありましたが、現在の測定(JSCC基準測定法;KO500法)では測定対象をヘモグロビンβ鎖N末端バリンのアミノ基にのみグルコース分子が共有結合したヘモグロビン(St-HbA1C)と定義しています。
一方、IFCC法での測定では、測定対象をヘモグロビンのβ鎖N末端バリンのアミノ基にグルコース分子が共有結合したすべてのヘモグロビンと定義しています。
<参考文献>
1) 星野忠夫(2004) 糖尿病関連検査の標準化 現状と問題 -国際標準化との関連- HbA1C. 第47回日本糖尿病学会年次学術集会 イブニングセミナー12